29日午前9時3分ごろ、韓国全羅南道の務安(ムアン무안)国際空港で、
済州航空のボーイング737-800型旅客機(7C2216便)が事故を起こしました。
この出来事は瞬く間に世界中で速報として報じられ、多くの人々に衝撃を与えました。
フライトの概要
- 航空会社:済州航空(7C2216便)
- 出発地:タイ・バンコク(29日午前1時30分発)
- 目的地:韓国・務安国際空港(午前8時30分到着予定)
事故の経緯
旅客機は務安空港の1番滑走路に着陸を試みましたが、1回目の着陸は失敗。復行(Go Around)を行い再度着陸を試みた際、事故が発生しました。機体には乗務員6人と乗客175人(韓国人173人、タイ人2人)の合計181人が搭乗しており、現在までに167人以上の死亡が確認されています。
事故の原因のバードストライク
消防当局の初期調査によると、事故はバードストライク(鳥の衝突)によってランディングギアが故障し、胴体着陸を余儀なくされたことが原因とみられています。
エンジンに大型の鳥が吸い込まれると、エンジン内部に深刻な損傷をもたらし、エンジン性能の喪失につながることがあります。このようなケースは航空事故の中でも特に危険とされています。
バードストライクの増加
大慶日報によると
29日、国会国土交通委員会所属の共に民主党のチョン·ヨンギ議員が仁川国際空港公社と韓国空港公社から受け取った資料によると、最近5年6ヶ月(2019年~2024年上半期)の間、国内空港で計623件のバードストライクが発生した。
年度別には△2019年108件△2020年76件△2021年109件△2022年131件△2023年152件で毎年増加傾向を示した。
特に2024年上半期だけで47件が報告されたが、このような傾向が続く場合、歴代最高値を記録する可能性が高い。
また、このような現象は国内だけではありませんでした。
海外航空会社の事情も似ている。 国際民間航空機関(ICAO)によると、2008年から2015年まで全世界196ヵ国で計9万7751件のバードストライクが発生した。
搭乗者の遺族の声
事故から数時間が経ち、遺族のみならず私たち全員がその悲劇を受け入れられずにいます。
バードストライクが引き起こしたこの未曾有の事故に、
誰もが言葉を失い、状況の不透明さがさらに不安にさせています。
遺族たちの無念さに寄り添うことしかできませんが
私たちもまた、その無情な現実に呆然としています。
また、事故発生から数時間が経過したあとも現場は混乱が続いていました。
遺族や関係者は、進捗状況や事故に関する正確な説明を求め続けていたが
明確な回答は得られず混乱状態が続いています。
このような状況に対して、
関係者たちはどのように責任を持ち、
迅速な対応をしていくべきなのかが問われている状況です。
「事故発生から4時間余りが過ぎたが、正確な死亡者の身元確認が遅れており、正確な収拾の進行状況などをなぜ教えてくれないのか」
「死亡者数人の話はニュースに全部出てくる。 私たちが視聴者なのか。 なぜ正確な説明がないのか」
「幼い職員数人を銃弾受けに立たせ、上司、責任者はどこに行ったのか」と悔やしさを爆発させた。
光州日報より
事故の当日、乗客の家族の一部は「私たちが直接顔を見ながら探した方が早いのではないか。 家族がもっとよく分かるだろう」と訴えたが、ブリーフィングに出た務安消防と済州航空職員は「事故による毀損が激しく身元確認が難しい状況だ」とだけ答えた。
空港の代理職員が遺族に「大統領権限代行と国土部長官が来た。そこから正確な情報が下されれば伝える」と言ってひんしゅくを買ったりもした。
家族は、「大統領であれば長官であれ、家族が優先ではないか?なぜ家族には何の説明がないのか?」と叫んだ。
光州日報より
ハドソン川の奇跡:奇跡のフライト1549便
過去の航空事故の中で、危機的な状況において冷静かつ迅速な判断が命を救った例としてサレンバーガー機長の冷静な対応はいまだに伝説として紹介されます。
特に、今回の事故と共通される点として「エンジンの停止」という非常事態で、機長が一瞬の判断を求められ、乗客を守るためにとった行動とは?
2009年1月15日、ニューヨーク・ラガーディア空港を飛び立ったUSエアウェイズ1549便。いつものように始まったそのフライトは、わずか数分後に歴史に刻まれる「奇跡の物語」となった。
離陸直後、
機体は高度を上げる途中に空を舞うカナダグースの群れが
旅客機の進路を塞ぎ、エンジンに衝突した。
あの力強いジェットエンジンは、
わずか数秒で完全が停止。
客室では異様な静寂が漂い、
乗客たちは何が起こったのか理解する間もなく、
不安と恐怖に包まれた。
ベテランパイロットの
チェズレイ・サレンバーガー機長は、
絶望的な危機を乗り越えた。
エンジンを失い、推力ゼロで滑空する機体。
ラガーディア空港への引き返し、
または近隣空港への着陸を模索する時間は、
わずか数十秒しかなかったが彼が下した決断は、
常識を覆すものだった。
「衝撃に備えろ!」
乗客に非常態勢を指示し、
ニューヨークとニュージャージーの間を流れる
「ハドソン川」への着水。
時速270kmほどで着陸成功したのです。
多くの命を背負いながら、
彼は冷静に着水ルートを選定。
操縦の一つ一つが完璧でなければ、
川への不時着は想像を絶する悲劇へと
変わっていたはずです。
最後に
この度、韓国・務安国際空港で発生した悲惨な航空事故により、尊い命が失われたことに深い哀悼の意を表し亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
また、ご遺族の皆さまには、言葉では言い尽くせないほどの悲しみと痛みがあることと思い心からお悔やみ申し上げます。
事故の詳細については、引き続き最新情報を随時お伝えしていきます。