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今回は、2022年4月に刊行された書籍「発達障害はきみを彩る大切なものだと知ったー娘の自閉症を知った母親の7年間の心の軌跡―」を紹介します。
本書は、知的な遅れを伴う自閉症(自閉スペクトラム症)の娘さんの接し方に悩む母親が、再び優しいまなざしで子供を愛するようになった過程を綴ったエッセイです。
皆さんは、自閉スペクトラム症(ASD)と言う病気はご存知でしょうか。
子どもの「自閉スペクトラム症」とは?
「自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder: ASD)」は、対人関係が苦手·強いこだわりといった特徴をもつ発達障害の一つです。
近年では、早ければ1歳半の乳幼児健康診査でその可能性を指摘されることがあります。
自閉スペクトラム症の人たちに共通する特性は対人関係を調整することの難しさとこだわりの強さです。
それぞれの特性の強さや現れ方は子どもによって違いがあり、ある特性が特に強い場合や、成長に従って特性が変化することもありますが、先天的なものですので、特性を完全になくすことは困難です。
出典:スマイルナビゲーター
▼自閉スペクトラムの詳細について▼
スマイルナビゲーター
それでは、本の内容に迫っていきます。
書籍『発達障害は,きみを彩る大切なものだと知った』
この本は、知的な遅れを伴う自閉症のある長女への接し方に悩み子どもがかわいいと思うことができなくなっていた私が、療育園の先生がくれたある言葉をきっかけに、ありのままの娘を受けいれられるようになっていく過程を綴っています。
「自分の子なのにかわいがれない」
「子どものありのままを受け入れるのがこんなに辛いとは・・・」
子どもの行動を見て『なにが正常で、なにが個性なのか?』の判断に悩み、確信がつかめないまま、辛かった経験がありましたか?
著者は子どもの行動や態度をみながら葛藤や悩みが増え、次第に子どもとの付き合い方もぎこちなくなるが、再び娘に優しいまなざしを向けたくて、娘に変わってほしいと願うようになりました。
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本の内容
本書は、軽度知的発達遅滞を伴う自閉症のある長女の小学校入学までの7年間における著者と子どもの葛藤の記録を残したものです。
内容は以下の通りです。
第1章 摂食障害から療育センターにつながる
1歳で3回訪れた飲食の異変と入院
第2章 娘に発達障害があることを受けいれる
衝撃の発達障害の診断と、再び摂食障害!
第3章 地域に支えられ、親子で歩みつづける
親子通園のおかげで乗り越えられた
第4章 娘が楽になるための方法を探し求める
栄養療法で摂食障害が改善された!
第5章 ありのままの娘を受けいれる
3歳9か月からABAホームセラピーを開始
第6章 ユニークな子育てを楽しむ
幼稚園から小学校の支援級へ
著者より
睡眠障害のある自閉症児は珍しくないものの、摂食障害のある自閉症児の話はめったに聞きません。
1歳だった長女が極端に飲まない、食べないことが心配だった日々。
長女が寝静まった夜、インターネットで同じような事例を探しても、
見つかるのは「お菓子ばかり食べて……」「ジュースばかり飲んで……」といった栄養面の
悩みばかりでした。
のちに長女が自閉症であることがわかってからも、点滴や入院を必要とするほどの事例を見つけることはできませんでした。
そんな出口の見えないトンネルの中にいる私のように、不安を抱えながら過ごし心配している親御さんの心の支えになれないだろうか?と思ったのが、執筆を決意したきっかけでした。
そのうち私は、長女をかわいがれない、それどころか奇妙な言動を「気持ち悪い」と感じてしまうようになりました。
長女に変わってほしくてイライラをぶつける不機嫌な母になってしまったものの、どうすれば優しいお母さんになれるのかわからずドン底だった日々。
そんなある日、長女の通う療育園の先生が「アサちゃんはアサちゃん」(アサちゃん=長女)と私に言ってくれたのをきっかけに、長女だって、どの子だって「きみはきみ、そのままがいい」のだと思えるようになりました。
どんな子どもでも、親御さんが心からそう思えたら、親子のしあわせな時間は増えるのではないかと気づけたことも、私にとっては大きな変化だったのです。
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著者の自己紹介
私は、山本つむぎと申します。
1983年生まれ。
子どもは知的な遅れを伴う自閉症のある長女と、定型発達している次女の二人です。
長女は3歳の時にNPO法人つみきの会に入り、ABA(応用行動分析)ホームセラピーを始め小学生になった現在も続けています。
ABAの手法では日常動作や学習を援助し、ときどき現れる問題行動に対処していますが、セラピストのサポートをうけ、親自らがわが子にセラピーをする療育方法にとても助けられています。
発達障害のある子どものお母さんは、子どものことを優先するあまり、自分のやりたいことを諦めてしまいがちではないでしょうか?
私は、長女の発達に心配がなかったら、もっと早くに仕事を始めていたはずでした。
でも、子どもを理由に自分の人生を後回しにしたくなくて、ずっとしたかった仕事を始めました。
家族の理解と協力があるおかげだと思います。
今後も社会福祉が改善され、より多くのお母さんにとっても負担が減り、お母さん自身のための選択が増えるサポートが少しでも増えてほしいと期待したいです。
読ませていただいた感想
今回『発達障害はきみを彩る大切なものだと知った』を読ませていただき、初めて自閉症スペクトラム障害について知りました。
著者のお子さんが自閉症スペクトラム障害の判定を受けるまでの過程と、さまざまな葛藤を乗り越え、子どもとのかかわり方を変えてきた著者の心の動きを細かく描いてある本でした。
振り返ってみると、私も赤ちゃんがこの世に誕生し喜ぶ間もなく、不安や葛藤で精神的に辛かった時期がありました。
ネットで検索しても、我が子とピッタリの症状が見つからなかったり、医者に相談しても、なんだかふいに落ちない言葉が返ってきて、すっきりしないことも良くありました。
暗いトンネルの中にいたようにもやもやした時期も長く、数年以上たった後に決定的な答えが見つかった時は、とても複雑な感情だったのを覚えています。
そんな過去の追い詰められた自分と重ねながら、著者の気持ちに触れて読みました。
赤ちゃんのお世話で一番辛いのは、
「十分、寝てくれない」
「しっかり食べてくれない」
「なぜ泣くのかが分からない」
という点ではないでしょうか?
著者のお子さんが、摂食障害と言われるまでの症状や過程を読みながら、赤ちゃんの異変をみてどれだけ不安だったのだろうかと、読みながらとてもせつなくなりました。
お子さんの異変や違和感を感じ、子どもを理解できないと苦悩する時期があっても、それでもやっぱり子どもを理解したいと、ひたむきに子どもと向きあい、そして悲しみや苦しみと戦い奇跡を起こし続けてきたこの行動力に、深い尊敬と愛を感じました。
本書は、自閉症にまつわる内容ですが、定型発達のお子さんを育てる人たちも読んでいただき、偏見や先入観ではなく、理解と愛でそれぞれの違いを受け入れ、お互いが足りない部分を補えるような社会に発展するのを願うばかりです。
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(本の表紙も優しく明るいイメージで癒されます)
最後まで読んでいただきありがとうございました。