韓国在住のここまるです。
韓国で日韓ハーフのトライリンガル育児しています。
2021年の韓国の短い夏休みが終わりました。
韓国では8月の下旬から各地小学校で2学期が始まりました。
地域ごとにオンライン授業、時差通学、人数を制限して登校をしていますが、今回は韓国の小学生の夏休み2021をご紹介しながら、リアルな韓国の小学生の体験学習のレビューをお伝えします。
今回の記事では、
「韓国の小学生はどんなふうに夏休みを過ごしているの?」
「韓国の夏休みならではの特徴をしりたい!」
と意外と知らない韓国の小学生の夏休みに触れていただければと思います。
今回の記事の内容は以下の通りです。
- 韓国の小学生の夏休みの過ごし方
- 2021年の夏休み体験学習
- 家族で参加した夏休み体験学習レビュー
- 夏休み放課後授業のレビュー
ではさっそく
2021年の韓国の小学生の夏休みの過ごし方をご紹介します。
Contents
韓国の小学生の夏休みの過ごし方
2021年の夏休みは例年とは違う静かな夏休みでした。
韓国の夏休みの期間は地域や学校によって差がありますがたいていは7月の中旬(~下旬)から8月の中旬(~下旬)までの約1か月です。
今年も例年と同じように約1か月の夏休みでしたが、夏休みの雰囲気はいつもと違っていました。
例年の夏休みの前になると・・・
「どこに行く?」
と旅行の話題で盛り上がるのですが、
「今年までは、我慢しよう。」
と遠出をしないご家庭が多かったです。
そんな静かな2021年の夏休み。
実は韓国ならではの小学生の夏休みの過ごし方があります。
それは、韓国ならではの体験学習プログラムに参加する方法です。
【体験プログラムの種類が多様】オンライン参加も!
韓国では小学生向けの体験プログラムが全国で1年中行われています。
でも、学期中はなかなか参加できないので夏休みを利用し計画を立てて体験プログラムに参加します。
体験プログラムは有料もたくさんありますが、先着順や抽選で参加できる無料のプログラムがたくさんあるのが韓国ならではの特徴です。
今年は大きな行事は制限されていましたが、
「規模を縮小」
「少人数制」
「人数制限」
「ズームでのライブ参加」
と、規模や方法を変えて運用するプログラムが目立ちました。
夏休みの無料の体験教室は、毎年恒例のプログラムが多く好評です。
そのため事前のリサーチ、予約が欠かせません。
2021年の夏休みの体験学習
今年も、全国ではさまざまな体験プログラムが実施されましたが、特徴をご紹介しますね。
韓国の体験教室とは?
韓国では、文化体験を大切にする風潮があり無料でも子供から大人まで体験できるプログラムがあります。
문화체험(文化体験ムンファ チェホム)
プログラムに合わせた専門講師の指導下で、体験授業が進行されます。
体験教室に参加した子供たちは、自分で見たり、聞いたり、触ったりしながら知識、好奇心を増やしていけます。
自分で体験することで視野が広がり、さらに気づきや興味が増えていく効果があるので、人気の講座はすぐに予約が埋まってしまいます。
家族参加型もあるので、上手に選んで参加するといい思い出作りにもなりますね。
森の体験教室
森解説指導の資格をもつ引率者と学生たちが一緒になって森の中で遊び、自然と触れ合えるプログラムです。
森の体験プログラムは全国の森林公園などで行われていて、無料のものから、有料まで今年もたくさんありました。
森の体験教室は、無料で参加できるものもたくさんあるので調べる価値ありです。
地域ごとの森林公園のサイトだけでなく、ネイバーで検索するときにソウル森体験(서울 숲체험ソウルスップチェホム)と検索すると無料の体験教室がたくさんあります。
うちの子供は去年5回森体験教室に参加しました。
秋に行ったときは、きれいな葉っぱを拾ってお弁当を作って遊びました。
どれがお弁当かわかりますか?!
お箸と、スプーンもさがせますか?!笑
森の体験教室に行くと、毎回スマホを預け、体も心も解放してリラックスできる自然の中で思いっきり解放感に浸れます。
スライダー、
シーソー、
ブランコ、
木材で作られた器具、
そして散策をしながら枝や葉っぱを拾い作品をつくったり、
グループに分かれてボール遊びやゲームをして自然の中で遊ぶ楽しさを体験できます。
ある日のプログラムでは、指導者の先生と子供たちで4時間一緒に遊びました。
静まり返った自然の中で全身を使って遊ぶので、ストレスも発散できますし、子供の心も安定しヒーリング効果が抜群です!
これは冬に参加したときの森の体験学習の様子です。
森の中はとんでもなく静かで、誰もいません。
鳥や木が揺れる音がかすかに聞こえる静かな森の中。
「空気に触れるってこんな気分なのか~!」と見えない空気の存在に心がふわっと温かくなれます。
ひっそりとした静かな森林の中に子供たちは引率者の先生と一緒に歩いて中に入っていきました。
途中、こんな棒があって遊んだり。
私と、友達のママと一緒に後をついて行きました。
葉っぱを集めて、グループで何かを作っています。
引率者の先生のおかげで、自然のことをより深く学び新しい体験をしましたが、この日も夕方日が暮れるまで、子供たちは汗をかいて遊べました。
韓国は、日本と地形が似ていて山が多いです。(国土の70%)
また、低い山がたくさんあるので森に散策道を作ったり子供たちが利用できる体験施設があるので気軽に郊外にでて自然体験ができます。
アート体験
韓国では、美術・アートに関連した習い事や、施設が多いです。
そのため全国の美術館、教育庁、美術教室で毎年、さまざまな美術体験が行われます。
今年あったプログラムの一例・・・
・ある美術教室では、レジンをつかったキーホルダーづくりを体験。(無料)
・ズームでのオンラインプログラム
環境(エコ)と、美術(アート)を組み合わせた創造力を育てるプログラム。(無料)
文化に触れる市や地域のプログラムが多いなか、
・美術の世界の作品や作家について学び自分の感性を絵や作品で表現する体験授業(無料)
・土をこねて自分のオリジナルの器が作れる陶芸の体験授業(有料)
など、子供たちの達成感を味わえる体験授業は満足度が高いです。
博物館、図書館、科学院での体験教室
各地の社会教育施設での体験教室も人気です。
以下のプログラムは無料で体験教室を開催していました。
・ある図書館ではズームで「昔の生活体験を表現した絵」の解説をライブ講義。
・「キャラクターしおりづくり」
・「ラタン工芸体験」
・「科学と遊びを融合した体験教室」
あちこちで家族で参加できるプログラムも多く楽しそうなプログラムがたくさんありました。
ホテルでバカンスは、ホカンス(호캉스)と呼び本(ブック)と一緒に楽しむバカンスをブッカンス(북캉스)なんて呼ぶんですよ。
韓国には素敵で快適な図書館が多いので、図書館の体験教室に子供を参加させて、大人はカフェのような図書館でくつろぐなんて言うのもアリです!
・文化会館(ムンファフェガン문화회관)で運営される夏休み恒例の無料体験プログラム
各地の文化会館によって、無料の体験プログラムを開催していますが、あまりの人気で、すぐに枠が埋まってしまうほどです。
体験プログラムのテーマは、各地異なるようですが芸術、運動や楽器が主です。
その他:有料の体験プログラム
韓国の教育熱が体験プログラムの多さを象徴しています。
科学体験、歴史・遺跡解説、文化美術プログラムの数の多さに圧倒されますが、実に多様なプログラムが多いので、選ぶのにも時間がかかります。
- 生物・科学の知識をふかめる実験や体験ができる。
- 子供向けミュージカル、いろいろなジャンルの音楽公演、楽器・アート体験。
今年はオンラインで演奏やミュージカル公演を見るライブプログラムも。 - 英語体験キャンプに参加し英語を使って体験。
英語塾や、国際学校が運営する国内で行われる英語プログラム。
そのほかには、韓国の各地には生涯教育院(평생교육원)と言う施設があり夏休みになると学生向けの多様なプログラムが格安で受けられます。
体験することでしか味わえない達成感やよろこびを感じさせたいと思うのはどの親でも持っている感情ではないかと思いますが、体験プログラムの多さやこの熱さは、韓国の教育競争を象徴しているものだと感じます。
家族で参加した夏休みの体験学習レビュー
知り会いの紹介で社会問題を一緒に考える無料体験プログラムに家族で参加しました。
女性講師の進行で、いろいろな課題や問題が取り上げられそれぞれの家族チームごとにディスカッションをし韓国の様々な社会問題について考えました。
「環境を守るために、あなたは何をする?」
「家族の大切さをどんな時に感じる?」
「環境を守るためどのように行動を変えていく?」
同じ課題を家族が一緒に考え具体的に何ができるかを語り合い考える時間になりました。
このような家族単位の体験プログラムに参加するメリットはたくさんあります。
①家族単位で参加するので、抵抗感や不安が少ない。
②家とは違う子供の一面が発見できる。
③みんなの前で自分の意見を発表する機会を持てる。
④社会の仕組み、家族の大切さを感じれる。
⑤いろいろな人と交流することで視野が広がる。
⑥新しい気づきや、学びが増える。
と言う点です。
二日間のプログラムの中では「社会貢献」「環境問題」などのキーワードが何度もでてきたのですが、その中で「リサイクル品を使ったぬいぐるみづくり」がありました。
このぬいぐるみづくりのテーマは、
「暑い今、頑張っている人を想ってぬいぐるみをつくろう!」と頑張っている人を想い応援する気持ちで作ることになりました。
各自、着なくなったTシャツを持参しました。
子供たちは、糸、ハリを使ったことがないので、すべてが新しい体験でした。
この授業で教えてもらった「ぬいぐるみづくり」は授業中にはすべて作れなかったので、家で完成させたのですが、うちの子は「すごく楽しい!」と言って、残りの夏休みの期間は、部屋にこもってはまっていました。
夏休みの放課後授業のレビュー
韓国の小学校では、夏休み、冬休みでも学校内での習い事ができる放課後授業が運営されています。
放課後授業とは、「学校内で放課後に学校が採用した外部の専門講師が来ていろいろな習い事を体験できる教室」です。
放課後授業についてはこちらの記事も参考にしてくださいね。
校内で習い事ができる(有料)
たくさんある習い事をいくつでも選択できます。
1か月ごとに更新なので、合わなければいつでもやめれますし気に入れば小学生の間であれば継続して習えます。
なので、「夏休みだけ時間があるので通いたい。」という場合も可能なのです。
1回40分の授業で、1つのクラス15人~20人程度の募集ですが時間帯によっては少ないクラスもあります。
美術教室の体験レビュー
うちの子も夏休みの間、週3回の美術のクラスに通いました。
人数が少ない時間帯だったので7人~8人の学生たちと一緒に授業を受けました。
美術大学を卒業した講師が、その日にやる課題を説明し必要な道具が配られます。
そして、各自が作業に入るのですがたいてい1回の授業では終わらず数回かけて完成させてその都度持って帰ってきます。
今年は夏に東京オリンピックがあったので「記憶に残るオリンピック」という主題で自由に絵を描いたり、「夏の果物の絵」としてブドウを描いて持ってきました。
他にはアクリル板を削り絵を描くオリジナルランプを作成しました。
「電気をつけると僕が削って描いた絵がこうやって浮き出るんだよ。」と喜んでいました。
1か月12回通って授業料3万ウォン(3千円)+(材料費別)。
日本のどこを探してもこの値段で満足度が高い美術体験ができるところは、ないかもしれません。
最後に
今回は、韓国の小学生の夏休み2021!小学生の過ごし方や夏休みの宿題について紹介しました。
韓国の夏休みの雰囲気は伝わりましたでしょうか。
夏休みの体験教室、放課後授業について体験談と共にお伝えしました。
この記事では歴史に関する体験学習の紹介ができませんでしたが、以下の記事でご紹介しています。
良かったら参考にしてくださいね。
【家族旅行記】韓国論山市(ノンサン市)のシャンシャインスタジオ
韓国の夏休みの宿題や数学の学習方法についてはこちらです。
韓国の小学生の夏休み!数学の学習で見えたうちの子の問題点
有意義に小学生の夏休みをすごす方法があるとしたら・・
中学校以降になると、勉強に追われる生活になるので、小学校の6年間が人生の中で最も充実できる時期だと思います。
特に夏休みや、長い冬休みは、学業と遊びのバランスを考えて記憶に残る楽しい思い出を一緒に作ってあげたいですよね。
コロナ禍で「できない。」「いけない」「楽しめない。」と息詰まることが多いのですが、「できることで楽しむ」を探して、今の瞬間を感謝して過ごしていきたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。