韓国在住のここまるです。
韓国でトライリンガル育児をしています。
今回は、去年家族で行った韓国の論山市にある映画の野外スタジオ「シャンシャインスタジオ」について紹介します。
今、世界中で韓国のエンターティメントが注目を浴びていますが、2018年に放送された韓国の人気ドラマ「ミスターシャンシャイン」というドラマはご存じですか?
韓流スターイビョンホンが10年ぶりにドラマ出演した「ミスターシャンシャイン」の野外スタジオが「シャンシャインスタジオ」として観光名所そして歴史教育を行う施設として人気です。
このシャンシャインスタジオはミスターシャンシャインの撮影後、複合文化施設として生まれ変わり、論山市 (ノンサン논산)の新しい名所として生まれ変わりました。
その話題のドラマの撮影現場が人気の観光スポットです。
このドラマは1900年代初期当時の背景なので、
「1900年初期の雰囲気を味わいたい。」
とたくさんの人で週末は特に人が多いです。
この記事では、子どもを連れてシャンシャインスタジオに体験学習を兼ねて訪問した際に見た建物や見どころスポットを解説をしています。
ドラマ「ミスターシャンシャイン」に関する内容は紹介していませんので、あらかじめご了承ください。
この記事では、以下の内容をご紹介します。
・野外シャンシャインスタジオの様子
・1900年代初期の街並みの見どころスポットを紹介します。
Contents
シャンシャインスタジオとは?
「シャンシャインスタジオ」は、ソウルから南にバスで2時間半ほど離れた忠清南道(チュンチョンナムド충청남도)の論山市 (ノンサン논산) にあります。
このスタジオの近くにはノンサン陸軍訓練場があり、男性芸能人たちが軍隊に入隊する時に報道されることでよく知られています。
また野外1万7000㎡の広大な敷地に1900年初期の日本統治時代の建物や街並みが再現されているこの野外のスタジオは韓国でも唯一の場所です。
そして日本統治時代だった1919年に「3・1独立運動」からすでに100年以上が過ぎましたが、その当時の様子に触れることで、いろいろな感情を感じ貴重な体験ができる人気スポットです。
営業時間、入場料
シャンシャインスタジオの情報は以下の通りです。
(運用時間や、料金など変更の場合もあるので、随時確認が必要です。)
シャンシャインスタジオ
(선샤인스튜디오ソンシャインスティュディオ)
場所:충청남도 논산시 면무읍 봉황로90
(チュンチョンナムド ノンサンシ ボンファンロ 90)
運用時間:10時~18時(17時30分まで入場可)
休館:毎週水曜日
大人 8,000ウォン
青少年 6,000ウォン
4歳~小学生 4,000ウォン
65歳以上 4,000ウォン
36か月未満 無料
ソウルから約2時間半ほどバスに乗り、錬武台高速バスターミナルから約10分です。
1900年代初期の街を歩くー見どころ解説
このミスターシャンシャインのドラマは日本統治の時代背景にあり、韓国語では일제강점기 시대イルチェカンジョムキ (日帝強占期) と呼ばれています。
当時の建物や街並みを歩きながら客観的に歴史に触れることができる空間がこのシャンシャインスタジオです。
敷地の中には、以下の建物があります。
・洋風の近代建築物が5棟
・瓦の建物19棟
・藁の家4棟
・敵産家屋(日本人が建てた日本風の家)9棟
いくつかの建物は中に入れ、写真や歴史物などの展示品を見れるので、全体をゆっくり回ると1時間以上はかかります。
当時、韓国人が日本語で書かれた街並みを歩くときにどんな感情がしたでしょうか。
1900年初期の街並み見て歩いていると、昔の日本にいるような複雑な気持ちが交差して不思議な気持ちになりました。
次は見どころスポットを紹介します。
グローリーホテル
入り口を抜けると、すぐ目の前に2階建ての情緒ある外観がグローリーホテルです。
グローリーホテル=글로리호텔
グローリーホテルの2階建の建築物は、19世紀初期の洋風のホテルを再現しています。
ホテル内は情緒あって一番人気の建物です。
ドラマ撮影で使用されたものが展示されていたり、
建物の中は素敵な音楽が流れ、
ドラマが上映されている部屋もあり、
ドラマファンなら楽しさが倍増しそうです。
そして、古風でありながらも高級感ある洋風の家具がすごくおしゃれで私もずっとそこにいたい気分でした。
また2階のカフェでは、1990年代の雰囲気に浸りゆっくり時間を過ごせる空間があり、19世紀を再現したカフェで座ってお茶をしている人がいました。
店員さんたちの衣装がその当時のメイド服を着ていることもあって、当時の雰囲気感につい浸ってしまいました。
バルコニーからはその当時の瓦や藁の家、敵屋家屋(日本人が作った日本風の家を表現した言葉)や橋が見渡せて、気持ちが良かったです。
漢城電氣(ハンソンジョンキ)
大韓帝国時代(旧韓国)1898年に韓国で初めて設立された漢城電氣という電気会社の立派な建物があります。
漢城電氣=한성전기 ハンソンジョンキ
この会社は当時、列車・電灯事業を主としていたようです。
建物の中には、当時の展示物やお土産なども買える売店がありましたよ。
電車(ジョンチャ)
漢城電氣が作った電車が野外に展示してあります。
電車=전차 ジョンチャ
当時この電車の乗車料金はとても高額で乗れる人も限られていたと言われています。
そして展示してある電車には座るところがありますが、当時はヤンバン(上流階級層の貴族)たちが座るところだったようです。
外に電車が展示してある路面電車で写真をとりましたが、雰囲気は完全に日本の田舎にいる感じで、日本に帰りたくなりました。
大安門 徳寿宮正門(テアンムン トクスグン チョンムン)
現在ソウル市庁前にある徳寿宮大漢門の元の名所は「大安門」でした。
大韓帝国時代の大安門徳寿宮の正門を再現しています。
大安門 徳寿宮正門=대안문 덕수궁 정문 テアンムン トクスグン チョンムン
敵屋家屋(チョクサンカオク)
日本統治時代、日本人が建てた日本風の家は敵屋家屋(チョクサンカオク)と呼ばれています。
韓国には今も日本の家屋があちこちに残っていますが、このスタジオにも日本家屋が9棟再現されています。
敵産家屋=적산가옥 チョクサンカオク
敵産家屋ブランショ製パン所
フランス式のパン屋が、再現されている建物です。
敵屋家屋ブランショ製パン屋=적산가옥 불랑셔제빵소
ジョクサンカオク プルランソジェパンソ
プルランソは、フランスを意味しています。
木のぬくもりがある店内には、様々なパン、パッピンス、カステラが展示してあるのですが、日本のレストランのメニューで展示されているリアルなサンプル品に子供たちは大喜びでした。
普信閣(ボシンカク)
城門の門の開閉の合図や、非常事態に使っていた鐘鈴。
普信閣=보신각 ボシンガク
トンメの部屋
ドラマの中で出てくるトンメさんのお部屋を再現した2階建ての建物。
トンメの部屋=동매방 トンメバン
1階は居酒屋のような雰囲気でカウンターテーブルがあります。
そして壁の木板には、
「トマト」
「うずら」
「つくね」
「サワー」
「おはぎ」
などのメニュー表示があり、2階は畳の部屋でいろりまでありました。
日本統治時代の日本の文化や生活習慣を感じる独特な街並みで、当時の居酒屋のカウンターに私が入り、お店の役をして子供たちは、お客として木の板のメニューをみて注文をして遊びました。
私「いらっしゃい!」
「お客さん、ご注文はなににしますか?」
子ども「つくねください。」
私「つくねってなにかしっているの?」
子ども「しらないよ。」
ははは・・・苦笑
この当時の雰囲気を再現したシャンシャインスタジオは、歴史とエンターティメントを同時に楽しめる施設で、昔懐かしいそして、切なさを感じる体験をしました。
ミリタリーランド
シャンシャインスタジオの横には、ミリタリーランドというサバイバルゲームを体験できる大きな施設があります。
私が行った時は、コロナ禍で中を見学のみで、ゲーム体験はできませんでしたが中を見ることができ、とても楽しそうな場所だと感じました。
このサバイバルゲームとは、韓国の各地で体験できます。
野外の秘密基地のような施設がつくられ、各チームに分かれて、武装し射撃をし合うゲームです。
子供から大人まで男女関係なく楽しめるゲームですが、うちの子もヘルメットをかぶり、武装し、相手の攻撃を避けながら相手の陣地を攻撃する遊びがとてもリアルで大好きです。
最後に
今回は、ドラマの撮影地でもあったシャンシャインスタジオを紹介しました。
子どもと歴史に触れる体験学習を兼ねて訪問しましたが、歴史が刻み込まれた風景を見て、日本と韓国の歴史は切っても切れない深い結びつきを改めて実感しました。
広い野外スタジオには、
当時の衣装をレンタルして散策する人たち、
楽しそうに写真をとっている人たちでにぎわっていました。
このスタジオは、歴史博物館とは違い堅いイメージが全く、歴史に触れながらドラマの余韻を楽しめる素敵な施設です。
街並みはとても美しく歴史の痛みを感じさせないけれど、再現されたきれいな風景を散策しながら、心が痛くなったり、優しくなれる私にとっては複雑な感情がわきました。
学校で韓国史を勉強しているわが子は、スタジオのあちこちに貼ってある写真や歴史に関する記事を興味深く読んでいたのが印象的でした。
今回、写真をたくさん撮ってこなかったので、詳しくお伝えできない部分もありますが、どうぞお許しくださいませ。
韓国のいろいろな体験学習を紹介しているので、良かったら以下の記事もみてくださいね。
夏休みの小学生の体験学習レビューの紹介
【家族旅行記】歴史の町の扶余で百済テーマパークとロッテアウトレット
ひーりんぐまっぷが、皆様の視野を広げる機会になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。